総合学習


成果発表会で使用したスライドの一部を紹介します。すべてのスライドは生徒が協力して作り上げ、2月に行われた成果発表会で中学生全員の前で発表しました。また、発表用ポスターを作製し、福井県合同課題研究発表会でポスター発表を行っています。

2022年度


音と気候の関係について | Relationship between sound and climate

私たちは昨年から音の速さについて調べています。昨年は、「音の速さを正確に測る」というテーマで研究を進めました。最初は動画(映像+音声)から測定する方法で測りましたが、映像と音声に最大1/30秒というわずかな時間のずれがあるため、精度がよくないことが分かりました。そこで、映像は使わずに、録音した音の波形から音の速さを測る方法を考えました。この方法で実験をした結果、音速平均値は341〔m/s〕と実際のものにかなり近く誤差も小さくなることがわかりました。
 そして今年は昨年の音の波形を用いた測定方法を利用し、「音の速さは気温や湿度によってどのように変化するのか」を研究することにしました。私たちは音は気温に左右されることは少なく、湿度が高いほど水分子が密接して存在し分子から分子に音が伝えやすくなるため音は速くなるのではないかという仮説を立てました。
 今年度の4月から様々な温度と湿度に対して音速を測定しました。その結果をもとに、縦軸が湿度、横軸が温度、そして高さを音速にするという立体模型を製作しました。温度と湿度が偏っていて測定できた数がまだまだ不十分で、明確な結論は出せませんがが、温度と湿度がともに高くなるにつれ、音速が大きくなるという傾向が見られました。まだ実験データが少なく、似た温度や湿度の測定値しか計測できていないので、今後はさまざまな気候で実験をすることで、その傾向がもっとわかるものと思われます。

ガッコウノホタル | Firefly of our school

私たちは学校のホタルについて調査を行いました。この調査は昨年度から行っており、その継続調査となります。調査したのは、①ホタルの幼虫の確認、②個体数の調査、③学校周辺の生息調査、④幼虫の餌となる生物の飼育・繁殖についてです。
 それぞれの結果についてです。①②5月~7月の期間にかけて、ゲンジホタル・ヘイケホタルのそれぞれを確認することが出来ました。各調査において、幼虫は10匹前後、成虫は10~40匹程度が確認できました。③学校周辺では、6地点でホタルの目撃情報を得ることができました。④幼虫の餌となる生物の飼育については、飼育に失敗し、全滅してしまいました。
 考察です。学校で幼虫が確認できることから、学校に定着し自然繁殖していることが示唆されます。また、個体数は昨年度より少し増加していましたが、調査期間が短いため今後も調査を継続したいと考えてます。さらに、ゲンジホタルとヘイケホタルの2種が混合して生息していたことから、学校の環境はどちらの種にとっても生息可能であることが考えられます。学校のホタルの由来は周辺から飛来したものと思われますが、その時期については分かりませんでした。最後に、幼虫の餌となる生物の個体数変動が原因で、今後のホタルの個体数への影響が考えられました。

中池見湿地の水質調査 | Water quolity survey in Nakaikemi wetland

私たちの住む敦賀には中池見という湿地があります。中池見は三方五湖とともに、湿地の保全に関する条約であるラムサール条約に登録されている貴重な場所です。しかし、中池見の近くで北陸新幹線の開通工事があり、その影響で中池見の水質に変化が出るのではないかと考え、先輩たちから受け継いできた水質調査を続けていこうと思いました。
 私たちは中池見に、春・夏・秋・冬の計4回同じ時間帯に行き、調査をしました。調査地点は例年と同じ場所で、調査項目は、主に3つでpH・導電率・塩分濃度です。今までは、その年の結果と過去の結果の比較や平均値を出していましたが、今年は春・夏・秋・冬の結果を1つのグラフにまとめ、四季でどのような水質の変化があるかを調べました。そして、工事の影響による変化が見られないかを調べました。

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