Ⅰ 事業と評価の概要について
1.事業の概要
平成21年度の学校評価事業の主な取り組みについては、平成20年度同様にアンケート(7月)・外部者評価(10月)・自己評価(9月・3月)を実施しました。
8月30日には浅野良一兵庫教育大学大学院教授にご指導いただき、アンケート結果の分析を実施しました。
分析結果はもちろんのことですが、その手法を体得できたことは、今後の事業を推進するにあたって大きな財産となりました。
2.評価の概要
平成21年度は、20年度に引き続いて①教科指導の充実と、新学習指導要領に明記された②キャリア教育の推進を重点項目として取り組みました。
①については、「互見授業」や各教員自作の授業アンケート、外部の教育関係者を招いての国語・理科・英語の研究授業、実験や観察を中心とした「科学探究」の授業、2件のサイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(SPP)、科学講演等に取り組んだことにより、生徒・教員の授業に対する意識や取り組みが徐々に改善され、充実してきました。
②については、2度の教員研修と「キャリア教育推進委員会」設置により、教員の「キャリア教育」に対する認識を高めることができ、平成22年度以降の事業推進について検討する機会を持つことができました。
平成22年度の重点項目については、こうした成果を発展させる方向で検討するとともに、外部評価の指摘に対しては可能な限り対処していきたいと思っています。
Ⅱ アンケートより(平成21年7月実施)
1.実施状況
生徒
保護者
教員
総数
特進
進学
教養
総数
特進
進学
教養
調査対象
619
133
201
285
619
133
201
285
60
回収数
587
128
188
271
539
117
178
244
52
回収率(%)
94.8
96.2
93.5
95.1
87.1
88.0
88.6
85.6
86.7
2.分析(特徴)
ⅰ 生徒の現状(カッコ内は%)
「そう思う・少しそう思う、または、とても当てはまる・やや当てはまる」が回答数全体の70%以上のもの
先生方は熱心に指導してくれる(72.7)
本校の生徒は、勉学・スポーツ・文化活動に一生懸命取り組んでいる(77.6)
宿題は決められた期限までに提出している(71.9)
インターネットや携帯電話を通じた犯罪などの危険性やマナーを知っており、気をつけている(74.1)
学校の施設や設備・備品を大切に扱っている(74.8)
良い人間関係を築くことができた(78.2)
「そう思う・少しそう思う、または、とても当てはまる・やや当てはまる」が回答数全体の30%以下のもの
予習している(21.5)
自分で計画的に勉強している(27.9)
学校での学習より、さらに進んだ内容にも挑戦している(15.8)
困ったことがあれば先生に相談している(27.0)
学校生活の中で、建学の精神・校訓を意識することがある(26.4)
学校に関する情報(掲示物、学校便り、ホームページなど)はよく見ている(25.7)
ⅱ 生徒のニーズ(上位5項目を記載、以下同じ)
満足なこと
- 平成21年度 -
部活動(251)
施設・設備(230)
生徒(141)
学校での活動や体験(141)
伝統(123)
- 平成20年度 -
施設・設備(259)
部活動(226)
生徒(154)
制服(130)
学校での活動や体験(128)
さらに魅力的な学校になるために大切にして欲しいこと
- 平成21年度 -
施設・設備(171)
先生(159)
制服(154)
授業(141)
部活動(130)
- 平成20年度 -
先生(213)
施設・設備(198)
授業(学力・専門知識)(149)
制服(147)
生徒指導(132)
不安なこと
- 平成21年度 -
進路(408)
成績(382)
学費・教材費(176)
友人関係(124)
部活動(121)
- 平成20年度 -
進路(415)
成績(393)
学費・教材費(190)
友人関係(165)
部活動(117)
提供して欲しい情報
- 平成21年度 -
進学・就職活動(373)
学校の活動・行事予定(245)
学習(勉強法)(253)
部活動(190)
授業内容(シラバス)(115)
- 平成20年度 -
進学・就職活動(382)
学校の活動・行事予定(282)
学習(勉強法)(268)
部活動(171)
教育問題(95)
ⅲ 生徒に対する学校独自のアンケート(カッコ内は%)
「そう思う・少しそう思う」が回答数全体の60%以上のもの
授業中に先生から質問されることがありますか(64.2)
(特進)発展学習や弱点補強などの必要に応じた指導が行われていますか(72.6)
(特進)特別講座(放課後・長期休業など)の内容は充実していますか(71.9)
(進学)中国語・美術・一般の選択制による指導内容は充実していますか(63.9)
(教養)各教科や探究基礎により基礎的な学力が身についたと思いますか(60.5)
ⅳ 保護者の現状(カッコ内は%)
「そう思う・少しそう思う、または、とても当てはまる・やや当てはまる」が回答数全体の75%以上のもの
学校では、きめ細やかな学習指導が行われていると感じる(75.3)
学校では、子どもに奉仕活動などを積極的に体験させて欲しい(85.1)
部活動は、こどもの成長に大きな役割を果たしている(91.0)
学校の中は、清掃が行き届いている(84.9)
生徒や家庭からの個人情報の取り扱いに配慮が感じられる(78.1)
担任は、相談に親身に対応してくれる(82.0)
学校の指導方針や行事予定などは知らされている(81.7)
良好な健康状態を維持できた(81.2)
良い友人関係を築くことができた(81.8)
「大いに重視・重視」が80%以上のもの
高校生として自覚と責任ある行動を取らせること(94.6)
子どもの適性を伸ばすこと(90.6)
思いやりや強い心を育てること(94.8)
インターネットや携帯電話を通じた犯罪などの危険性やマナーについて教えること(80.3)
子どもの話しを聞いたり、相談に乗ること(95.0)
子どもの様子を気にかけ、変化を見逃さないようにすること(95.2)
子どもの友人関係を把握すること(86.4)
子どもの節度あるお金の使い方に気を配ること(91.1)
「そう思う・少しそう思う、または、とても当てはまる・やや当てはまる」が回答数全体の50%以下のもの
教育相談の利用の仕方を知っている(42.3)
教育活動の見直しに、生徒・保護者の意見が反映されている(49.2)
「大いに重視・重視」が50%以下のもの
保護者同士が必要に応じて連絡を取り合うこと(38.6)
ⅴ 保護者のニーズ(上位5項目を記載、カッコ内は人数)
満足なこと
- 平成21年度 -
施設・設備(218)
部活動(207)
教育方針(校風)(150)
授業(学力・専門知識)(132)
生活指導(131)
- 平成20年度 -
施設・設備(227)
部活動(190)
教育方針(校風)(161)
授業(学力・専門知識)(129)
学校での活動や体験(128)
さらに魅力的な学校になるために大切にして欲しいこと
- 平成21年度 -
授業(学力・専門知識)(236)
進路指導(実績)(222)
学校での活動や体験(169)
生徒指導(141)
教育方針(118)
- 平成20年度 -
授業(学力・専門知識)(218)
進路指導(実績)(184)
学校での活動や体験(178)
教職員(142)
生徒指導(133)
不安なこと
- 平成21年度 -
進路(373)
成績(301)
友人関係(221)
健康(101)
教職員との関係(97)
- 平成20年度 -
進路(344)
成績(304)
友人関係(239)
教職員との関係(127)
学費・教材費(114)
提供して欲しい情報
- 平成21年度 -
進学・就職活動(414)
学習(勉強法)(251)
学校の活動・行事予定(185)
教育問題(114)
授業内容(シラバス)(104)
- 平成20年度 -
進学・就職活動(411)
学習(勉強法)(244)
学校の活動・行事予定(187)
教育問題(135)
授業内容(シラバス)(123)
ⅵ 保護者に対する学校独自のアンケート(カッコ内は%)
「そう思う・少しそう思う」が回答数全体の60%以上のもの
子どもに年間の授業計画(シラバス)を知らせていることを知っていますか(71.8)
本校の進路指導の体制は充実していると思いますか(64.6)
子どもは本校の部活動で充実感や満足感を得ていると思いますか(61.7)
子どもは部活動や学級等で受けた生活指導を日々の生活に活かしていると思いますか(61.8)
子どもはクラス活動や行事等の企画・運営に積極的に参加していると思いますか(61.4)
(教養)簿記・情報処理・福祉・工業系の指導内容は充実していると思いますか(64.4)
「そう思う・少しそう思う、または、とても当てはまる・やや当てはまる」が回答数全体の50%以下のもの
子どもから授業はよく分かるようになったと聞きますか(39.1)
(特進)教科書以外の教材は有効に活用されていると思いますか(46.2)
Ⅲ 学校関係者評価(平成21年10月5日実施)
食風景:「ヘルシー」(弁当等販売業者)とパン屋(出入り業者)の販売状況
販売個数や持ち込み・販売手数料を考えると仕方のないことかもしれないが、値段がコンビニの弁当と比べ若干割高に思う。
生徒の嗜好(要望)もあり学校給食のようにはいかないが、販売弁当に野菜などの青物や果物、さらにカルシュウムをとる乳製品などがほとんどなく、油ものが多い。
ペットボトルの販売値段が高いように思う。
校内巡視
教室移動時(特に体育時)の空き教室状況について、服装の整理整頓がよくない。また、机上の制服の上に財布が置いてあり、管理が杜撰である。
教室での更衣について、異性間の問題はないか。
昼食直後の時間帯でもあり、授業中寝ている生徒も見かけたが、取り立てて問題となる状況はない。
机の入れ物(ボックス)が狭く、ロッカーはあるが収納スペースが少ない。
男女差や身長差を考えると机の規格が同じなのが気になる。
雑巾が廊下の目の高さに置かれているのが目につく。また、雨天時の傘の処置についても同様である。
特進の授業については、落ち着いた雰囲気で好印象をもった。
教員との面談
生徒の意欲が二極化し、進路指導などが難しくなっていることが伺えた。
進路セミナーやガイダンスを学校全体で取り組んでいることがわかった。
生徒との面談
5人とも受け答えがしっかりしており好印象をもった。
スポーツを行う上で、寮の食事の量は問題ないが、内容に不満な時がある。
部活動視察
第1・第2体育館、柔道場・武道場と広い運動場(トラック・野球場・テニスコートなど)は活動施設としては十分であり、文化部の活動場所も問題ない。
その他
生徒の挨拶が良くなっているように感じる。
清掃を行っているものとそうでないものが見られた。
校舎案内図はあるようだが、校舎内がわかりずらい。指示版があればよい。
廊下が無機質のように感じた。絵画などの工夫は見られるが、花やポスターなどによって、暖かさを感じる工夫があるとよい。
生徒が活動できる放送施設がないのが残念。生徒が敦賀FMのスタジオへ行って番組の1コーナーを持つことも可能である(敦賀短大は行っている)。
インフルエンザ対応として、父母師会では空気清浄機の設置ができないかという意見がでて、その経費として「ふれあい基金」の活用を考えている。
Ⅳ 第三者評価(平成21年10月21日実施)
1.生徒について
ⅰ 学習状況
概ね落ち着いて授業に向かう姿勢が見られた。
特進コースでは習熟度別学習が行われており、進学コースの成績上位者は毎日の予習の習慣ができている。教養コースでは習得型学習が積極的に行われている。
ⅱ 生活状況
生徒は素直であり、朝の校前指導においては自主的に挨拶をし、反抗的な態度をとる生徒は見られない。また、時間に間に合った生徒の制服・頭髪の乱れはほとんどない。
コース間に意識の違いが感じられるが、教員の指導により表だった問題にはなっていない。
落書きや掲示物に対するいたずらもなく、とても校内が落ち着いている。
ⅲ その他
部活動が盛んであり、野球部・テニス部等、大きな成果をあげている。
各顧問が熱心に部活動を指導し、安全面での配慮も行き届いている。
部活動を充分に行える施設・設備が整っている。
廊下をはじめ、美術専攻の生徒の作品が多く展示されており、学校の特色をよく出している。
2.総合評価
ⅰ 現状
敦賀の私立高校として、創立以来の着実な歩みによりその使命を果たしている。近年は生徒も落ち着いており、進学や部活動に大きな実績を残している。
ⅱ 課題
学校の教育方針について、生徒・保護者・入学希望者・OB等の意見を聞きながら、学校幹部と教職員が時間をかけて検討することが必要である。
教員(特に若手教員)の力量向上の取り組みが必要である。
学校の情報をホームページ等を利用して家庭に提供し、保護者との関係づくりに努めることが必要である。